桜の森の満開の下/坂口安吾

某国での断首事件がありましたので、お勧めを控えておりましたが、お勧めです。
下を通る人々が皆「気が変になる」鈴鹿峠の桜の森。その秘密を探ろうとする荒ぶる山賊は、ある日美しい女と出会い無理やり妻とする。しかし、それが恐ろしくも哀しい顛末の始まりだった・・・という話。
山賊である男は、峠を通る商人などを片っ端から襲っていました。とある夫婦連れに出会ったときに、その女の余りの美しさに惑わされ、女が言うままに山を出て都に行きます。都で女は男に、人々の首を切ってくることを所望します。女はたくさんの生首を家に飾って一人遊びに余念が無い。男は首を切る事にも都の生活にも飽きて、鈴鹿の山に帰ろうとする・・・という話です。
首を切るだの首を集めるだの腐りかけの首をくっつけて遊ぶなどがあまりにも淡々と描かれています。「行間を読め!」の代表のような話です。
昨年渋谷のセルリアンタワー能楽堂で、中川晃教(ミュージカルスター)、いいむろなおき(パントマイマー)、市川ぼたん(舞踊家)による舞台を見ました。
暗転とか全くない明るい屋内能楽堂で、音は地唄?と笛と太鼓のみ。
流血とかスプラッター的な視覚表現は全くなかったにも関わらず、背筋が凍るような恐怖を感じました。高い笛の音が終わった後の静寂は、観客を深い深い闇へ引きずり込んできます。
なんでこれを今回お勧めなのかと言いますと、再演が決まったからです。
私が感じた、官能とも呼べるような恐怖を、皆さんにも堪能していただきたい。
【公演名】綺譚「桜の森の満開の下」
【原作】坂口安吾
【構成・演出・振付・音楽】藤間勘十郎
【日時】2015年4月25日(土)開場14:30 開演 15:00
【会場】芸術文化センター 阪急 中ホール
【出演】中川晃教 市川ぼたん いいむろなおき 他
【チケット料金】A \5,000/B \3,000(税込?全席指定)
【日時】2015年5月16日(土) 開演 16:00
【会場】京都芸術劇場 春秋座
【出演】中川晃教 市川ぼたん いいむろなおき 山本一慶 花園直道
【チケット料金】 6,000円(税込・全席指定)
【日時】2015年5月19日(火)~24日(日)
【会場】あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術総合センター)
【出演】中川晃教 市川ぼたん いいむろなおき 山本一慶 花園直道
【チケット料金】 6,500円(税込・全席指定)
※未就学のお子様はご入場出来ません。ご了承ください。
【みどころ】
藤間勘十郎の文芸シリーズ其の壱の本作は、坂口安吾の代表的な短編作品「桜の森の 満開の下」ー血みどろの世界でありながら、独特の美学や宗教観があり、 不思議な透明感の漂う傑作に挑みます
[2015.2.9]

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